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向田邦子とその時代

好きな作家に司馬遼太郎や藤沢周平のほかに、ややジャンルは異なるが航空機事故で早逝した向田邦子という作家がいる。

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数日前、お得意のブックオフなるリサイクルショップで川本三郎著の「向田邦子と昭和の東京」という新書本に出くわした。

パラパラとめくっていくと、そこから昭和という古き良き時代の町の風景や家族のふれあいが垣間見られ、失われゆくものから学んださまざまなぬくもりや愛おしさがそこはかとなく伝わってくる。

著者は、敬愛する彼女について、次のような項目でまとめつつその素顔に迫っている。

・昭和の女子学生

・父母のいませし頃の懐かしい言葉

・家族の記憶と食

・「向田家の父」と「昭和の父」

・お嬢さん実社会へ

・家族のなかの秘密と嘘

・向田邦子と東京の町

その中に頻繁に出てくる「父の詫び状」という佳品をずっと前に読んだことがあり、さっそく書棚から引っ張り出し、ほこりを払いながら再読してみた。

お酒が好きで、頑固さの残る家族思いの昭和の父(苦労しながら生保会社のサラリーマン支店長を終え、ほどなく逝去)とそりが合わないとぼやきつつもそのさりげない思いやりをい

つまでも忘れられない愛娘(邦子本人)、向田邦子ならではのきめ細かな観察眼と冴えた筆さばきにしばし引き込まれ時を忘れながら読み終えた。

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