先日、そぼ降る雨の中、奈良で獣医を営む義妹夫妻を見舞った。
ワイフとは小学校の同級生で1~2年生の時はクラスも同じで時々学校帰りに彼女の家に
立ち寄ったりしていたので、3つ違いの妹のことも子供のころからよく知っていた。
最近、がんを患い、目下闘病中と聞いていたので、見舞いを兼ねて京都から近鉄奈良線に乗り換え自宅まで出かけた。
大きな声で元気のよかった夫君も「目下人工透析中で遠出は無理だが、幸い長女が獣医学
部を卒業、後を継いでくれているので、仕事の方は一安心」とのことであった。
学生時代は、ワイフとこの妹を相手にして、トランプや花札で楽しい青春を過ごし、夫君
とも結婚式や法事の集まりがあると必ずと言っていいほど親戚仲間でマージャン卓を囲ん
だりしていたので、故人となった義兄の在りし日をしのびながら久しぶりに昔話に花が咲
いた。
ただ、義妹の住む街は大阪、京都の近郊ということで、新興住宅地として大々的に開発されたところで、戸建て中心ということもあってか、近所付き合いも長く住んでいる割にはあまりなく、「町内会」や「老人会」といった地域のコミュニテイー活動もさほど盛んではないとのことであった。
数年前までは年二回のフルムーン海外旅行を楽しみにしていたが、体調を崩してからはそ
れも思うに任せず、「ひっそりと暮らしている」とのことで、どちらかというと大柄で活
気があふれていた義妹のすっかりやせ細った姿に接し、胸が詰まる思いがした。
それでも、同じ郷里の鳥取の二十世紀梨やあごちくわ、豆腐ちくわなどで精一杯もてなし
てくれ、別れ際には二人から「電話でいいから時々声を聴かせてほしい」と繰り返され
、「わかった。二人ともまだ若いのだから、ともかく元気で」と励ましつつ再会を約束し
た。
加療中の義妹夫妻を見舞う
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執筆者:MRI管理者