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斎藤孝著「心に感じて読みたい送る言葉」を読む

この作品は各分野の著名人に送られた「弔辞集」である。コミュニケーション論で名をはせる著者ならではの解説、コメントが温かくかつ示唆に富んでおり、読み物としての「質の高さ」がうかがえる。 

送られる故人は、作家、文化人、映画・芸能人、政治家・経済人、スポーツ選手とその分野で抜きんでた足跡を残した人々であり、送る人は故人と生前」格別の親交があったこれまたひとかどの著名人である。

とくに心に響いたのは以下の弔辞である。

 芥川龍之介様・・・菊池寛

三島由紀夫様・・・武田泰淳

寺山修司様・・・山田太一

森光子様・・・黒柳徹子

石原裕次郎様・・・勝新太郎

浅沼稲次郎様・・・池田勇人

藤沢武夫様・・・本田宗一郎

出光佐三様・・・大和勝

井深大様・・・江崎玲於奈

川上哲治様・・・王貞治

 それぞれが、通りいっぺんの惜別の辞にとどまらず、故人との知られざるエピソードが巧みにちりばめられ、まさしく「心に残る感動の秘話」の数々であり、じんわりと深く胸にしみこんでくる。 

惜しむらくは、高倉健様をしのんだ降旗康夫、田中邦衛、奈良岡朋子そして、宅急便クロネコヤマト生みの親小倉昌男様の弔辞が欲しかった。あくまで、個人的なぜいたくな願いではあるが。

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