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アリスのままで

先日、近場のシネマコンプレックスで「アリスのままで」というタイトルの米国映画を観た。本年度のアカデミー主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーア主演の話題作ということもあってか、映画館には比較的年配の観客が結構足を運んでいた。

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ニューヨークの名門コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義の途中に肝心の言葉が思い出せなくなったり、ジョギングのさなかに自宅までの道のりがわからなくなる。専門医の診断の結果、若年性アルツハイマー症と宣告される。しかも、遺伝性の難病で、3人の子供への遺伝も避けられない、との厳しい診断結果である。徐々に記憶を失っていくことの恐怖、焦りと闘いながらの苦悩の日々が続く。夫をはじめ、家族の理解や協力はあるもののやはり限界があり、やがて避けられない事態に追い込まれていく。不治の病と闘う主人公、そして愛しつつももどかしさと苦悩を隠し切れない家族の姿がドキュメンタリーなタッチで描かれており、その切なさややるせなさが胸を打ち、観終わった後にハンカチで目元を拭う姿をあちこちで目にした。

主演のジュリアン・ムーアは、その細面で繊細な面立ちは若き日のメリメ・ストリープを髣髴とさせ、長らく待ち望まれていたハリウッド期待のヒロイン誕生でもある。原作はリサ・ジェノバ著の「静かなるアリス」で、世界各国で31の言語に翻訳され、「ニューヨーク・タイムズ紙」のランキングに40週間ランクインしたベストセラー小説でもある。

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